Premierclasse Top Menu
次のページへ進む
前のページへ戻る
無断での一部または全部の転載・転用を禁止します。
Copyright 2010 Premierclasse All rights reserved

 ロシア号の旅も第5日目。今日は、クラスノヤルスク、ノボシビルスクと言った、西シベリアの主要都市を通ります。第1・2列車であるロシア号も、看板列車らしく通過駅が増えています。これはモスクワに近づくにつれて区間列車が増えてきているので、ロシア号が頻繁に停車しなくてもいいからです。区間列車とは言ってもイルクーツク〜モスクワ間のバイカル号は3泊4日の日程ですが・・・。
 今日は、明け方、時計を1時間遅らせ、モスクワとの時差が4時間になりましたが、さらに夕刻マリーンスクを出たところで、さらに1時間時計を遅らせ、モスクワとの時差は3時間にまで近づきます。つまり今日は1日26時間あることになります。この様に西に移動すると、一日の時間が長くなりますが、なかなか航空機の旅では時差がドカーンと存在し、一日、一日西へ進んでいくとの実感はありません。客船による船旅でないと、なかなか味わえないものですが、シベリア鉄道のロシア号では毎日25時間〜26時間あります。これが逆に東行きの旅だと、一日が22〜23時間になってしまいます。
シベリアに真っ赤な陽が昇る。新しい日の始まりだ。
外気温が低いので、凍らず流れている河の水からは水蒸気が立ちのぼる。 外はマイナス30〜40度だが、車内はおおむね30度くらいに保たれている。その差は60度以上! クラスノヤルスクに到着だ。
夜が明けてから昼までの停車駅はクラスノヤルスクひとつだけ。22分停なのでカメラを持ち出撃。車掌さんは駅に着くとドアを開け、ステップを展開させる。 モスクワに近づき、区間列車も増え、ロシア号の停車駅はグーンと減る。区間列車と言っても、イルクーツク〜モスクワ間のバイカル号は3泊4日もかかるが。 こちらは旧ソビエト連邦時代からおなじみの顔をした近郊電車。
交流機関車が多数停車している。 クラスノヤルスク停車中のロシア号牽引機
ホームに雪が積もっているが、この日は快晴!ロシア国旗と同じ三色のロシア号の車体が輝く。しかし、窓ガラスは汚れたまま。試しにサモワールからお湯をもらい、掃除をしたところ、お湯が見る見る氷になった。これで、掃除しない理由が判明。 大ホームに上屋が設置されている駅が多くなてきた。人口の多い都市が増えてきた証だ。 照明器具の装飾も、ヨーロッパ調になってきた。
半日も走ると、台車には氷の塊が張り付く。コイルバネの間の氷を取るためにも、長時間停車は欠かせない。 クラスノヤルスクでも外気温はマイナス30度以下に下がった。人々の服装も、重装備だ。 相変わらず戸惑う、モスクワ時間での表示。
クーラーボックスを温蔵庫かわりに使っている。上に出ているサンプルはカチカチに凍りついている。買い込んだ温かいスモークチキンが端の方から凍りつく。 車端のサモワール(湯沸かし器)からお湯をもらい、ラーメンを作り、端が凍っているスモークチキンを暖める。 第5日目の夕刻、マリーンスクに到着。
マリーンスクでもホームにたくさんの物売りの店が並ぶ。値段の高い食堂車を避けて皆さん買い物をする。 ピロシキ(揚げパン)や茹で卵、ミルクなどが売られている。つい、手が伸びて購入。 ホームが低いので、5段のステップを昇り車内に入ります。荷物が大きいとたいへん!
ここで25分停車し、ロシア号は機関車交換だ。3代目はC-C配置、日本式に言うとEF級電機の重連となる。 連結作業の撮影も、だらだらやっていると、職員から咎められるので、すばやく。 行く手に大きな峠でもあるのだろうか。ウラル山脈越えは明日の昼過ぎのはずだ。
夕陽が車体にあたり輝いている。ロシア号の3色が美しい色合いを見せる。 5日目の夕食はマリンスク駅で購入した、ピロシキと茹で卵。大きな駅では食べ物が豊富に売られているので、食堂車に行かなくても、食料を手に入れられるので便利だ。

このマリンスクを出ると、今日2回目の時間変更となる。さらに時計を1時間戻し、モスクワとは3時間差、あと2泊3日だ。今夜21時すぎにはノボシビルスクで40分停だ。

6.1日26時間のロシア号 第5日目
inserted by FC2 system